現代社会を生き抜く術を考える

考察と日記を織り交ぜたブログです。

2020年度、大学ぼっち的オンライン授業の記録

2020年度はCOVID-19の影響で全ての授業がオンラインとなった。

 2021年度はどうなるかはまだ分からない。だが緊急事態宣言が出る直前まで対面試験を実施しようとしていた大学や、対面授業をやりたがっている文科省の対応を見るに、COVID-19による壊滅的な被害が発生しない限りは、多くの授業で対面での授業実施or対面とオンラインのハイブリッドという形式になるのではないかと思っている。

さて、オンライン授業は初めての経験であり、おそらく今後は似たようなことを経験することはないだろうから、この場を使って記録を付けておこうと思う。

オンライン授業の内容

授業はリアルタイム形式、もしくはオンデマンドであった。大講義室で行われるような授業でもリアルタイムで授業をしていた授業熱心な教員もいたが、大抵の授業はオンデマンドであった。

リアルタイム授業は語学やゼミといった少人数形式の授業で多く採用されていた印象である。

授業内容は対面の場合と比べても特に変化はない。強いて言えば、授業中の「雑談」はない。教員によっては授業中に講義内容とはあまり関係がない話を挟む人もいるのだが、オンライン授業ではそのような光景を見ることはなかった。

リアルタイム形式では、「Zoom」というアプリケーションが使われることが多かった。特に使い方に不便な点はなかったが、やはりリアルタイム授業はあらかじめ待機していなければならないのが面倒だった。

リアルタイム授業の様子

リアルタイム授業は教員と授業を受ける学生がZoomを介して一堂に会する。カメラを常にオンにした状態で授業を受ける必要があった。これは初めは正直嫌だったが、「どうせこの授業が終われば一生関わることがないのだから」と思い、特に気にせずカメラを付けていた。

発言をする際には、マイクをオンにする必要がある。最初発言をした際、パソコンに内蔵されているマイクの性能が悪かったからなのか、自分の声が教員にほとんど届かないということがあった。これは結局ヘッドセットを購入することで解決した。

カメラ映像を見る限りでは、リアルタイム授業ではほとんどの学生は自分の家、部屋で授業を受けていたようである。中には大学キャンパス内にあるオンライン授業受講専用の教室からアクセスしている人もいた。

バイスについてはやはりパソコンが多かったが、スマートフォンタブレットで受けている人も何人かいた。

学生はほとんど皆が真面目に授業を受けているようだった。おそらくカメラで自分の顔を映さなければならないというのが、抑止力として上手く働いているのだろう。

学生の出席率も高めであった。出席点が設定されている授業だったからというのもあるだろうが、自宅から授業を受けることができるという手軽さがなければもっと欠席する学生は多かったのではないかと思う。

レポート/試験

成績評価はレポートやオンラインでの試験を活用する授業がほとんどだった。オンラインでの試験は、問題に回答できる時間が限られているという点では通常の試験と同じだが、教科書やネット上のサイト、メモなどを自由に参照できるという意味では大きく異なっている。

これについて、「試験の公平性」が担保されていないという懸念もあるようだが、私個人的には大学での試験や成績評価は「元から」公平性が確保されていない*1と思っているので、今に始まった話ではないというのが正直な感想だ。

レポートについては今までと特に変わらない、ただパソコンを使ってレポートを書き、ネット上で提出するだけだ。思えば数年ほど前、わざわざ大学まで行ってレポートを提出しなければならない授業があったが、今考えれば非常に非合理的だったと感じる。

レポートや試験の難易度は全体的に低めであった。正直これで適切に成績を付けられるのか?と思われるようなものもあったが、大丈夫なのだろう。

全体を通して

全体を通して、オンライン授業は良かったと思っている。キャンパスに毎日行く必要がなく、自宅から授業を受けられる。暇な時間が増えるのでその分他のことに時間を費やすことができる。キャンパスや図書館は人通りが少なく、快適だった。東大本郷や京大出町柳など、静かで荘厳とした、自分の憧れていた大学のキャンパスを歩いている気分になったものであった。

 

*1:無勉強で試験を乗り切ることのできる「過去問」(全ての学生が入手できるわけではない)と過去問と同じ問題を毎年出題する教員の存在、特定の組織(ゼミ等)に属する人間やその関係者だけが有利に試験情報を獲得できる、不当に出席点を稼ぐ「代返」行為など枚挙に暇がない