現代社会を生き抜く術を考える

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利子付き奨学金の繰り上げ返済:メリット、デメリットを考える

今週のお題「100万円あったら」に便乗し、またもや奨学金について書いていきます。

100万円という大金を手にしたら何をしようか?奨学金を返済している人の中には、その100万円の全て、もしくは一部を「繰り上げ返済」に使いたいと考える人もいるのではないだろうか。

繰り上げ返済とは? 

日本学生支援機構(以下、JASSO)の貸与型奨学金(第一種、第二種)では、奨学金の返済は、毎月一定の金額が銀行口座から引かれる形で行われる。

繰り上げ返済という仕組みを活用すると、一定の金額に加えて、自分の好きな金額を返済に回すことができる。数百万円もの金額を借りた場合、通常10年以上かけて返済が行われるが、繰り上げ返済をすればより短期間で奨学金を完済できるため、「借金」を抱えているというプレッシャーから早期に脱することが可能だ。

繰り上げ返済の方法はいたって簡単。JASSO奨学金を利用している人であればお馴染みの「スカラネットパーソナル」を使えば、自宅のPCやスマホから手軽に繰り上げ返済を申し込むことができる。書類の提出といった面倒な手続きは不要。

繰り上げ返済をするメリット

メリットとして最も大きなものは、支払う利子を少なくできるという点だろう。第二種奨学金の場合、非常に僅かな額ではあるが利子が付くため、繰り上げ返済をすれば返済額を減らすことができる。

しかし、現在のJASSOの第二種奨学金の利率は非常に低い(参考サイト)ため、仮に繰り上げ返済をしたとしても、免除となる利子額はそれほど多くはない。

ただ、「機関保証」を使って奨学金を借りている場合は、繰り上げ返済を行うことで保証料の一部が戻ってくることがある。

2つ目のメリットは、「借金」を抱えているというプレッシャーから早期に解放されるという点だ。奨学金は借金の中でも「深刻度」は低いものだと言えるが、自分の収入の一部が毎月「返済」という形で消えてしまうのは経済的負担も大きくなるばかりでなく、大学卒業から長い月日が経っても未だに学費の後払いを続けているという事実に向き合うと、ストレスも溜まるだろう。

繰り上げ返済をすれば予定よりも早く完済ができるため、借金の重圧からいち早く解放され、より豊かな精神状態で日々の生活を送ることができるだろう。

繰り上げ返済のデメリット

当然ながらデメリットもある。最大のデメリットは、自分の手持ち資金が一気に消し飛んでしまう点だろう。

宝くじに当選するなどしてどこからともなく大金が舞い込むという状況であればともかく、数十万~数百万円単位のお金が一瞬で口座から消失してしまえば、精神的ショックも大きいはずだ。

それだけでなく、繰り上げ返済で現預金残高が減少したことに伴い、突然大金が必要になってしまった事態に対応できなくなる可能性もある。

繰り上げ返済をせずとも、毎月コツコツと返済していけば問題なく完済を果たすことができるので、無理に返済額を増やそうとするのではなく、ボーナス等の臨時収入があった場合(まさしく今週のテーマのように、自由に使える100万円が突然できたなど)に繰り上げを検討してみるのが良さそうだ。