現代社会を生き抜く術を考える

考察と日記を織り交ぜたブログです。

潮目が変わってきた

最近、某コンビニチェーンが激安弁当を相次いで開発、発売している。

これについて、インターネット上では比較的好意的な意見が多い中、私が思ったのは、日本の「貧困層」がビジネスのターゲットにされ始めるほどに数を増やしてきているということ。

今までにももちろん、この手の激安弁当は存在していた。でも、それは小規模な弁当屋がやるのが普通だった。

たくさん作って、たくさん売って利益を稼ぐ大会社が関わる領域ではなかった。事実、一般的なコンビニ弁当は最低500円はする。

では、大手が激安弁当に参入してきたのはどういうことか。それは、激安弁当においても「薄利多売」が可能になってきた、つまり、激安弁当を求める層が増えたということを意味する。

激安の弁当を求める人の多くは、収入や自炊をする時間も少ない人だろう。お金もなければ、時間もない。現代の資本主義の波に飲まれた人たちが、このような商品を積極的に購入する。

貧困化というのは、必ずしも「暗さ」を伴っているわけではない。実際件の弁当は美味しそうではあるし、ある種「子どもの夢」を叶えたような商品にも見え、悲壮感は漂ってはこない。

だが、潮目は確実に変わってきている。気付いた頃には、ほとんどの国民が500円の弁当すら買えない国になってしまっているかも知れない。