今までであれば半年に一度ほど地元に帰省していたのだが、今は新型コロナウイルスの流行が続いていることや、自分の進路が未確定である状況で家族に合わせる顔がないこともあり、もう2年近く帰省はしていない。
インターネットのおかげで地元関連の話題やニュースなどに簡単にアクセスすることができるし、帰ろうと思えば数時間で帰れてしまうので、地元が「遠い場所」と思うことはほぼないし、帰りたいともそれほど思わない。
でも、自然という側面から見てみると、首都圏と地元とでは大きな差があって、何か懐かしさを感じることもある。
私の地元は結構な田舎なので、夏の夕方ごろになるとヒグラシの声を聴くことができる。夏でも夕方になると気温も下がってきて、過ごしやすい気候になる。そこにヒグラシの声が響き渡っていると、なんだか妙に切ない気持ちになってしまうんだ。
私が住む首都圏でもヒグラシが鳴いている場所はあるにはあるが、他のセミの声や、車が走る音にかき消されてしまうことが多いため、感情を揺さぶられることはない。
インターネットでは流石に、自然を体験することはできない。2年近く都会で暮らしてみて、都会の人たちが「リフレッシュ」と称して田舎に行こうとする気持ちが少しだけ分かった。